センサーの設置とメンテナンス
CropWatchセンサーシリーズの取り付け方、設置場所の選び方、ネットワークへの接続、そしてお客様ご自身でできる電池・センサーモジュール・マグネット・メッシュフィルターの交換方法を説明します。対象機種はCW-AIR-T、CW-AIR-TH、CW-AIR-THC、CW-SS-THCPです。
このページの内容
本機を設置・使用する前に、このガイドをお読みください。内容は「CropWatch センサーシリーズ ユーザーガイド(CW-UG-001-JA、A版)」に基づいています。
ここで説明する保守作業(電池、センサーモジュール、底面マグネット、センサーメッシュフィルターの交換)は、お客様ご自身で行えます。それ以外の修理、分解、部品交換が必要な場合は、CropWatchまでご相談ください。
保証の適用条件については、「CropWatchハードウェア限定保証(CW-WT-001-JA)」をご確認ください。本ガイドの改訂によって、既に購入された製品に適用される保証条件が変わることはありません。
センサーシリーズはすべて同じ筐体を使用しています。
- ベース部:電池ホルダーとメイン基板が収められています。
- センサーチャンバー:センサーモジュールは、通気口側の端にある専用のチャンバーに、通気スロットの奥に収まっています。
- 上カバー:8本のネジで固定されています。無線アンテナは上カバーの内部にあります。
取り付け方法は、マグネット、ブラケット、卓上設置の3つです。どの方法でも、以下のルールが適用されます。
- 上カバー周辺に十分な空間を確保してください。無線アンテナは上カバーの内部にあります。金属、水分を多く含む物、コンクリートなど、電波を遮へい・吸収しやすい物が近くにあると、通信距離が短くなる場合があります。
- 壁面やポールに取り付ける場合は、センサーの通気口を下向きにしてください。ほこりや水滴が通気部にたまりにくくなります。
- 振動や衝撃を受ける場所は避けてください。機械やファンなど継続的な振動がある場所、ドアの上部、人や物がぶつかるおそれのある場所には取り付けないでください。
- 壁面やポールに取り付ける場合は、本機を直立させ、監視する環境を代表する高さに設置してください。
底面の4個のマグネットで、ラック、機械フレーム、鉄柱、冷蔵室のパネル、ドア枠など、磁石が吸着する面に本機を固定できます。
- 振動のない、平らで清潔な面を選びます。
- ほこり、さび、水、氷を拭き取ります。
- 本機を取り付け、ぐらつかないことを確認します。
塗装面、凹凸のある面、曲面では、マグネットの固定力が弱くなる場合があります。本機がぐらつく場合や、しっかり固定できない場合は、別の場所に取り付けてください。
マグネットで固定できない場所には、ブラケットやストラップを使用します。取り付け後、本機が確実に固定され、滑りや落下のおそれがないことを確認してください。
滑りやすい面、濡れた面、先細りのポールなど、十分に固定できない場所には取り付けないでください。ストラップが緩んでいたりポールが滑りやすかったりすると、本機がずれたり落下したりするおそれがあります。
机や棚などの平らな面に置く場合は、次の条件を満たしてください。
- 設置面に水分や結露がたまらないこと。結露水が滴下する場所、洗浄時に水がかかる場所、冷蔵室の床面などは避けてください。
- 本機の上に物を置かないこと。アンテナ周辺や通気スロットがふさがれ、通信と測定の両方に影響します。
卓上では通気口が横向きになります。空気がセンサーまで十分に届くよう、通気口側を壁や物から十分に離してください。
同じ空間でも、設置位置や高さによって測定値は異なる場合があります。本機が測るのは設置場所の周りの環境です。監視したい対象を代表する場所を選んでください。
- 空間内では温度成層が生じ、高さによって温度や湿度が異なることがあります。
- CO₂濃度は、換気、発生源、気流、空間の形状などの影響を受けます。人がいる空間では人の呼吸域、畜舎では家畜の呼吸域など、監視対象を代表する高さに設置してください。
- ドア、換気口、給気口など、局所的な気流の影響を強く受ける場所は避けてください。
- 温度・湿度を監視する場合は、作物、製品、保管物など、監視対象の状態を反映できる位置と高さに設置してください。
- 直射日光を避け、暖房機・冷却機の吹き出し口、ファン、ミスト、洗浄水が直接当たる場所から離してください。
設置場所を変更した場合は、変更前後の測定値を同じ条件のデータとして直接比較しないでください。
設置後、電池交換後、またはセンサーモジュール交換後、本機は自動的にCropWatchネットワークへ接続し、測定値の送信を始めます。設置環境によっては、測定値が安定するまで数分から数時間かかる場合があります。
- 設置場所を変更した場合、無線設定の自動調整に数回の送信を要することがあります。
- 新しい場所に設置した直後は、センサーや筐体が周囲の温度・湿度になじむまで、測定値が変動することがあります。
設置後5時間以内に接続が確認できない場合は、CropWatchサポートまでご連絡ください。その際、本機ラベルに印字されたDevEUIと設置場所の情報をご用意ください。
- 電池:メインカバーを開け、電池がホルダーに正しく収まり、+側が固定接点側、-側がバネ側になっていることを確認します。電池の交換をご覧ください。
- センサーモジュール:センサーケーブルのコネクターが正しい向きで奥まで差し込まれ、モジュールがホルダーに収まっていることを確認します。センサーモジュールの交換をご覧ください。
- 障害物:本機の上や近くに、通信を妨げる物がないことを確認します。ある場合は、周りに十分な空間がある場所へ移動します。すべての設置に共通するルールをご覧ください。
- ゲートウェイまでの距離:本機を一時的にゲートウェイの近くへ移動し、通信できるか確認します。近くで通信できる場合は、元の設置場所の変更か、ゲートウェイの追加が必要です。
- ゲートウェイ:ゲートウェイの電源が入っていて、ダッシュボードでオンラインと表示されていることを確認します。
- 2番プラスドライバー
- ピンセット
- 交換用の電池、センサーモジュール、またはフィルター
- 清潔で乾いた作業面
低温環境から持ち込んだ直後は、カバーを開けないでください。内部の結露を防ぐため、本機を常温になじませ、表面に結露や霜がないことを確認してから開けてください。
本機を開ける前に、交換用の電池を用意してください。製品ラベルまたは製品データシートに指定された種類・電圧・サイズの電池を使用します。図は単1形リチウム電池(3.6 V)の例です。
上カバーの8本のネジを外し、カバーを持ち上げて外します。マグネットを外す必要はありません。
- 古い電池を外します:電池の+側をホルダーの-側に向けて、バネが完全に縮むまで押します。
- バネを縮めたまま、+側を上に持ち上げます。固定接点から外れたら、電池を取り出します。
- 新しい電池を装着します:-側をバネ側、+側を固定接点側に向けて持ちます。
- -側をバネに押し当てて縮め、そのまま+側を下げて固定接点の下に収めます。
- 電池がホルダー内に平らに収まり、+側が固定接点側、-側がバネ側になっていること、バネが横に曲がっていないことを確認します。極性が逆だと本機は起動しません。
カバーを戻す前に:ガスケットが正しい位置に収まり、ねじれ、ずれ、損傷、汚れがないことを確認します。カバーを戻し、配線が挟まっていないことを確認してから、8本のネジを均等に締めます。確実に締め、締めすぎないでください。
本機は自動的に再起動し、ネットワークに再参加します。最初の測定値がダッシュボードに表示されるまで、数分から数十分かかる場合があります。使用済みのリチウム電池は、地域の法令や規則に従って廃棄してください。
センサーモジュールは、通気口側のセンサーホルダーに差し込まれ、4芯ケーブルでメイン基板に接続された小型の基板です。基板の端を持ち、電子部品や端子には触れないでください。
センサーカバーの3本のネジを外し、カバーを持ち上げて外します。メイン基板側のカバーやマグネットを外す必要はありません。
- センサーチャンバー内のセンサーモジュールと、メイン基板へ伸びるケーブルを確認します。
- モジュールをホルダーからまっすぐ上に引き抜きます。ねじったり、基板をこじったりしないでください。
- 古いセンサーのソケットから、ワイヤーコネクターをまっすぐ引き抜きます。
- 新しいセンサーを用意します。コネクターは一方向にしか差し込めません。平らな面を上に向けてください。
- 誤った向き:接点窓のあるキー付きの面を上にしないでください。差し込みにくい場合は無理に押し込まず、裏返してください。
- コネクターを新しいモジュールの奥まで差し込み、モジュールをホルダーの奥まで押し込んで、正しく収まっていることを確認します。ケーブルがカバーに挟まれないように配線してください。
カバーを戻す前に:センサーカバーを戻し、配線が挟まっていないことを確認してから、3本のネジを均等に締めます。確実に締め、締めすぎないでください。
新しいモジュールは、取り付けから10分以内に報告を始めます。CO₂センサーは、測定値が安定するまで時間がかかる場合があります。ネットワークへの接続をご覧ください。
取り付け用の4個のマグネットは皿穴付きのリングマグネットで、それぞれ筐体底面のくぼみに1本のネジで固定されています。ひび割れや欠けがある場合、または固定力が低下した場合は交換してください。どちらのカバーも外す必要はありません。
取り外したマグネットは、互いに十分離して置いてください。勢いよく吸着すると、欠けたり割れたりするおそれがあります。
- 本機を裏返します。交換するマグネットの中央のネジを外し、マグネットをくぼみから取り出します。
- 新しいマグネットを、くぼんだ皿穴側が筐体の外側を向くように置きます。
- 固定ネジを皿穴側から差し込み、ネジ頭が皿穴に収まることを確認します。
- マグネットを取り付け部に合わせ、くぼみに平らに収まっていることを確認しながらネジで固定します。マグネットが動かなくなるまで締め、それ以上は締めないでください。ネジは筐体に直接ねじ込まれるため、締めすぎると筐体を傷めるおそれがあります。
メッシュフィルターは通気スロットの内側、センサーの前にあり、ほこりや虫などの異物がセンサーチャンバーに入るのを防ぎます。目詰まり、破れ、ひどい汚れや濡れがある場合は交換してください。
本機にはステンレス製120メッシュのフィルターを使用しています。CropWatchが指定する材質、メッシュ数、層数のものを使用してください。異なるフィルターを使うと空気の流れが変わり、センサーの応答に影響します。
センサーカバーの3本のネジを外し、カバーを持ち上げて外します。メイン基板側のカバーやマグネットを外す必要はありません。
- 使用済みのフィルターを引き抜きます。必要に応じてピンセットを使います。
- センサーチャンバーと通気スロットにほこりや異物がないか確認し、あれば柔らかい乾いたブラシで取り除きます。
- 必要に応じて新しいフィルターを所定の寸法に切り、元のフィルターと同じ位置に差し込みます。通気スロット全体を覆い、しわや浮きがなく平らに収まっていることを確認します。
- センサーカバーを戻し、配線やフィルターが挟まっていないことを確認してから、3本のネジをカバーが確実に固定されるまで均等に締めます。締めすぎないでください。
本機を安全に使い、測定性能を保つため、次の点に注意してください。
- 製品データシートと本ガイドに記載された使用条件・定格の範囲内で使用してください。
- 通気スロットを壁、床、物でふさがないでください。
- ケーブルで吊り下げる、テープだけで固定するなど、不安定な状態で設置しないでください。
- 直射日光、暖房・冷却機器の吹き出し口、ファン、ドア付近は避けてください。
- 振動や衝撃の大きい場所、荷物・動物・作業者がぶつかったり落としたりするおそれのある場所は避けてください。
- カバーは本ガイドの手順に従い、清潔で乾燥した場所で開けてください。雨天の屋外、高湿度の場所、結露のおそれがある場所、濡れた手や工具では開けないでください。
- 本ガイドの交換作業を除き、基板、アンテナなどの内部部品を分解、改造、修理したり、ファームウェアを変更したりしないでください。
- CropWatch指定の種類・仕様の電池を使用してください。充電式電池、異なる種類の電池、その他の電源は使用しないでください。
- 水没・浸水させないでください。直接放水や高圧洗浄はしないでください。
- 溶剤、強い洗浄剤、腐食性物質を使用しないでください。粉じんや汚染物質の多い環境は避けてください。
- 外側の清掃には柔らかい布を使い、必要に応じて軽く湿らせてください。
保証について:本ガイド、製品データシート、またはCropWatchが指定する条件を外れた使用による故障、損傷、性能低下は、保証の対象外となる場合があります。詳しくは「CropWatchハードウェア限定保証(CW-WT-001-JA)」をご確認ください。
- 電池はリチウム一次電池で、充電できません。短絡、充電、加熱、分解、穴あけ、火中への投入をしないでください。液漏れ、変形、破損のある電池は使用しないでください。使用済みの電池は、地域の法令に従って処分してください。
- ネオジムマグネットは非常に強力です。勢いよく吸着すると、指を挟んだり、マグネットが欠けたり割れたりするおそれがあります。ペースメーカーなどの医療機器、磁気カード、小さなお子様から離してください。
- 本機は防爆構造ではありません。可燃性のガス、蒸気、粉じんにより爆発性雰囲気が生じる場所では使用しないでください。
- 低温環境で使用した本機は、表面が非常に冷たくなっていることがあります。必要に応じて手袋を着用し、長時間素手で触れないでください。
- 本機は環境の監視を補助する機器で、安全装置ではありません。人、動物、製品、保管物の安全管理を本機だけに頼らず、必要に応じて他の確認手段を併用してください。
交換用のセンサーモジュール、マグネット、メッシュフィルター、電池などのご注文は、CropWatchウェブサイトからお問い合わせください。
電池やメッシュフィルターなどの汎用品は、本ガイドまたは製品データシートに記載された種類・仕様に合うものであれば、お客様ご自身で購入して使用することもできます。